エアコンを購入した際、必要となる配管工事。
今までエアコンを使っていた、という方の中には「今までの配管はもう使えないの?」と疑問に思う方も多いはずです。
それなのに、一般的にエアコンの配管はエアコンを購入するたびに交換するのはなぜなのでしょうか。
そこでこの記事では、エアコン配管を再利用する場合のリスクについて解説します。
ガス漏れする可能性
エアコンの配管を再利用する際、最も懸念されるのが配管からのガス漏れです。
エアコンの配管には、ガスを通すための冷媒管と呼ばれる銅管と、エアコン内部に溜まった水を外部に排出する排水ホースの2種類があります。
いずれも使用期間が長くなればなるほど劣化が進み、性能が落ちたり破損したりする恐れがあります。
排水ホースが破損して水漏れするのももちろん問題ですが、銅管が破損した場合は人体にも影響を及ぼすと言われる冷媒ガスが漏れてしまうため大きなトラブルとなります。
新品の銅管は輪っか状に丸めて保管できるほど柔らかく、外壁などの形に添って自由に形を変えることができますが、管の中を冷えたガスが通ったり、反対に急速に熱されたりしているうちに非常に硬くなってしまいます。
そうなると新しいエアコンに合わせて形を変えることが難しくなり、無理に仕上げようとすると銅管の途中が潰れてしまったりひび割れが生じたりしてガス漏れの可能性が出てくるのです。
エアコン性能の低下
繰り返しエアコンを使用しているうちに、配管の中には埃やゴミ、水滴などが溜まりどんどん汚れた状態になっていきます。
そんな状態の配管を使い続けると、せっかくエアコン本体が新しくなったのに配管内の汚れが逆流しエアコンの不具合や故障の原因になってしまうことがあります。
またトラブルまでは起こらなくとも、配管内の汚れが新しいエアコンのフィルターなどに付着し、エアコン本来の性能が低下してしまう可能性もあります。
配管内を洗浄することもできますがある程度の汚れを落とす役割しかなく、結局使っているうちに汚れが溜まり途中で配管を交換することになるケースも多いため、エアコンを新しく購入した時には配管も一緒に交換するのがおすすめです。
工事保証は付かない
通常、エアコンを新しく購入した際にはエアコン本体だけでなく、配管を含む冷媒回路にも1~5年の保証が付くのが一般的です。
保証があれば期間内にトラブルがあっても無償で修理してもらえるので安心ですが、既存のエアコン配管を再利用する場合はそういった保証が付きません。
つまり、工事完了後に何かあった場合も自身で修理するか、あらためて業者に依頼することになります。
エアコン設置時に配管を再利用することで配管工事にかかる費用を抑えることができますが、後に余計な費用がかかってしまうケースもあるため注意が必要です。
請け負ってくれる業者はほとんどない
エアコン配管を再利用する場合、前述したとおりガス漏れやエアコン性能の低下などのリスクが大きいため、請け負ってくれる業者が見つかりにくいというのもデメリットです。
またエアコン配管には、外壁に沿って伸びる一般的な「露出配管」と、建物の壁に配管を埋め込む「隠ぺい配管」の2種類があります。
隠ぺい配管は配管の露出が少なく見た目もスマートですが、再利用するとなると通常の配管よりも複雑な工事が必要となるため、依頼できる業者を見つけるのはさらに難しくなるでしょう。
リスクを知った上で交換か再利用か考えよう
いかがでしたでしょうか。
この記事を読むことで、エアコンの配管を再利用する際に生じるリスクについてご理解いただけたと思います。
「絶対に再利用はできない」ということではありませんが、再利用することでさまざまなトラブルに見舞われる可能性があります。
エアコンを新しく購入した時にはできる限り交換がおすすめですが、どうしても費用を抑えたいという方は後々のリスクについて理解したうえで業者を探しましょう。
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